【筒井】
今回は「特別区経験者採用 論文の間違った教え5選」というテーマです。
特別区経験者採用では、1次試験の合格者は論文の総合成績で決まります。
ですので、間違った方向性で対策を進めていると非常に危険だと思うんですよね。

【奥田】
Gravityに入会してくださる方とお話ししていると、結構間違ったやり方を信じている方もいます。
「なぜそれを信じているんだろう?」と思うようなものもありますので、しっかり皆さんに論文対策の正しい方法をお伝えしていきたいと思います。
一方で、「では逆に、我々がちゃんと正しいことを伝えられているのか」と疑問に思う方もいるかもしれません。
Gravityでは、昨年も一昨年も、その前の年も、受講生の1次試験突破率が9割を超えています。
この合格実績も踏まえて、安心して読んでいただければと思います。

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①「区の取組を書かなければダメ」は間違い

【奥田】
1つ目は、課題式論文では「特別区の取組を書かなければダメ」という教えです。
つまり、論文の中で「新宿区はこういうことをやっている」「渋谷区はこういうことをやっている」という形で、区の取組をたくさん書き、知識を披露していく書き方ですね。
ここについては、どう思われますか?

【筒井】
まず強調しておきたいのは、区の取組を書いた方がいい場面は当然あり得るということです。
たとえば、自分が本論で書く内容にドンピシャの取組をたまたま知っていて、「それをここで書いておこうかな」ということであれば問題ないでしょう。
しかし、これは「取組を書かないと低評価を受ける」「書かないと落ちる」という話では全くありません。
もし「書かなければ落ちる」ということなら、合格した人は全員、区の取組を書いていなければおかしいですよね。
では実際、Gravityではどうなのか。
「本番では取組を書けなかったけれど、上位合格しました」という方は、かなり大勢いらっしゃいますよね?

【奥田】
Gravityの有海講師は特別区経験者採用に1位で合格していますが、まさに私の教えのとおり、受講生時代に書いて1位で合格しています。
ですから、取組を書かないことが上位合格に影響するということは全くないと考えています。

【筒井】
つまり、書かなくても大丈夫だというのが結論になってきますね。

【奥田】
「何区が何をやっている」という知識を確認したいのであれば、教養試験やクイズとして出せばいいわけです。
論文はクイズ大会ではありません。
自分の考えや価値観、文章力を見せていくことが基本線です。
「この区はこれをやっている」「この区はこれもやっている」と知識だけを書けば合格できるのであれば、知識だけ入れれば全員合格できることになります。
そういう試験ではないということですね。
②「解決策は3つ以上書かなければダメ」は間違い

【奥田】
「特別区はこういった取組をやるべきだ」「また、こういったこともやるべきだ」「さらに、こういったこともやるべきだ」と、どんどん書いていきましょうという指導ですね。
ここについては、どう思われますか?

【筒井】
一番よく見かけるのが、「解決策は3つ書きましょう」「3つでなければダメです」という教えです。
しかし、私はこれまで長年指導してきましたが、なぜ3つなのかについて明確な根拠を示している組織や個人を見たことがありません。
さらに、3つでなければダメなのであれば、2つの場合には落ちるという結論にならないとおかしいですよね。
では、2つ書いて合格している人は1人もいないのか。
そんなことはありません。山ほどいます。
私自身も、課題式論文などでは、基本的に各本論の内容を2つにするスタイルでした。
Gravityの受講生にも、2つのスタイルで書いている方は山ほどいらっしゃいますよね。



【奥田】
Gravityでも、前年不合格だった方の論文を見せていただくことがあります。
「これをやるべき」「あれもやるべき」「さらにこれもやった方がいい」「これもやると効果的」とたくさん書いているのですが、その方自身の思考が全然見えないことがあるんですよね。
採点者は受験生の思考を見たがっています。
取組の羅列にならないように注意してください。

③「模範答案のように書いたらダメ」は間違い

【奥田】
ここについては、どうでしょうか?

【筒井】
なぜそこまで断定できるのか。
Gravityでは、我々講師陣が作成した模範答案をベースに論文のトレーニングをしています。
ということは、Gravityの全受講生が模範答案に似た内容を書くことになりますよね。
もし「似ていたらアウト」ということなのであれば、Gravityの受講生は誰1人として合格していないということにならなければおかしいわけです。
しかし実際には、奥田先生が冒頭でも話したとおり、受講生の9割以上が毎年1次試験を突破しています。
この事実をもってしても、「模範答案に似ていると落ちる」という説は反証されるでしょう。

【奥田】
たとえば、私と筒井先生が以前勤務していた大手予備校のTACは、特別区Ⅰ類(大卒程度試験)に強い予備校でした。
当時、大卒程度試験に限定すると、合格者の4人に1人がTACの受講生だったんですよね。
TACの受講生は、TACの教材や模範答案を使って受験し、合格しているわけです。
Gravityだけでなく他の予備校でもそういう状況なので、模範答案のように書いたら落ちるということは全くありません。


【奥田】
採点者も、「どの答案とどの程度似ているか」を、いちいち確認している時間はありません。
テーマに対してきちんと答えられているかどうかで採点されるということですね。
④「課題式論文にも自己PRを書く」は間違い

【奥田】
特に職務経験論文ではなく、課題式論文の中でも、ちゃんと自己PRを書いていこうという指導ですね。
これはどう思われますか?



【筒井】
そもそも課題式論文とは何か。
特別区が現在抱えている課題について、分析や提案、あるいは自分なりの思考を見せてくださいというのが課題式論文です。
つまり、自己PRは課題式論文では全く求められていません。
そもそも、課題式論文で自己PRを求めているのであれば、設問文に「自己PRを含めながら書きなさい」と書いてあるはずです。
しかし、そのようなことは一切書かれていません。
ということは、自己PRは求められていないと考えるのが自然だと思います。

【奥田】
Gravityの受講生でも、前年に書いた内容を教えてもらったときに、「課題式論文でも自己PRをちゃんと書きました」という方がいました。
「なぜ書いたのですか?」と聞くと、そういう指導を受けたというんですね。
それを書いたけれど点数が伸びなかった。
逆に、求められていない自己PRを書いたから伸びなかったということなんですね。
ここについても、今後気をつけていただきたいと思います。




⑤「独自性・オリジナリティを出すべき」は間違い

【奥田】
今日取り上げた「模範答案に似せてはダメ」という話の流れで、逆に「ちゃんと自分の独自性を出していきましょう」と言われることがあります。
ここについては、どう思われますか?

【筒井】
繰り返し、再三再四のご案内になりますが、論文で最も重要なのは、聞かれたことに答えることです。
それがオリジナルかどうかというのは、全く二次的な問題であって、本質ではありません。
そもそも、ある受験生の答案が本当にオリジナルかどうかを厳密な意味で識別しようと思ったら、何が必要になるでしょうか?
その受験生以外のすべての答案をチェックした上で、「全受験生のうち、この受験生以外の全員が書いていない。だからオリジナルなんだ」と確認する以外にありませんよね。
しかし、特別区にもリソースの制約があります。
答案を1枚1枚すべて比較するなど不可能です。
ですから、現実的な観点からも、オリジナリティを探索すること自体が不可能です。
独自性やオリジナリティを意識する必要は全くありません。

【奥田】
独自性を追求しすぎると、奇妙奇天烈、本当に奇想天外な内容になってしまうリスクもあります。
公務員試験の論文では、そこまで独自性やオリジナリティを求められているわけではありません。
あまり追求しすぎないようにしてください。
間違った情報に惑わされないこと

【奥田】
世の中にはさまざまな情報があります。インターネット上にも、元職員をはじめ、いろいろな方が情報を発信しています。
だからこそ、「本当にその情報は正しいのか」を考えた上で、効率的に正しい論文対策を進めていただきたいと思います。
また、今回初めて受験勉強をする方、ゼロから特別区を受験する方には、『公務員教科書 社会人採用試験 完全攻略テキスト』も活用していただければと思います。
特別区に特化した内容ではありませんが、市役所、特別区、県庁などを受験する方が最低限押さえておきたい内容を、教養対策・論文対策・面接対策に分けてまとめています。
特にゼロから勉強を始める方は、ぜひ活用してください。
それでは、本日の内容は以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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